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「フラノマルシェの奇跡」にこんな読者レビューが [フラノマルシェな話]

「フラノマルシェの奇跡」に大勢の方が読者レビューを書いてくださいました。
うれしいですね。作者冥利に尽きます。

●松本大地さん
“遊休地イコール駐車場ではさみしい”と誰もが感じているだろう。地方中心部に遊休地が増え、その多くは建物を取り壊した後の使い道がなく、ただ駐車場になっているところを散見する。街に界隈性が無くなることで人は街から離れ、以前はごく当たり前にあった人と地域とのつながりが薄れ、さらに街なかが荒廃する悪循環から抜け出せない。そんな中心部の遊休地に、都会的スマートさと、地方特有の人間味と優しさが融合したのが、フラノマルシェという新業態であった。
業態とは、モノの売り方のこと。本施設は産直所でも観光物産館でも道の駅でもスーパーでもコンビニでもなく、人と人、人とモノ、人と情報を繋げることで活力を生み出すコミュニティ型ローカル業態であり、地域にある資源と人材をフル活用した事業である。本来、街なかで過ごすということは、ただモノを買うだけではなく、街を歩き、人と出会い、お茶を飲み、街の生活文化に触れるなどの楽しみや発見をもたらすはずなのに、何故か人々が拡散し閉ざされた方向に社会が脆弱化してしまった。
「街なかにはゆっくり過ごせる魅力ある滞留拠点が必要」と説く著者は、道の駅ではない、毎日訪れたくなるようなサードプレイスの施設づくりにこだわった。昨年、拙著『最高の商いをデザインする方法』(エクスナレッジ)を上梓した際、地域再生事例としてフラノマルシェを取り上げ、日常と観光の重なる楽しさの祝祭空間と紹介したが、日常の中に自分を開放できる空間や仲間と過ごせる場所があることは、定住人口や交流人口促進の大きな原動力になると感得した。
本書は地域再生ストーリーをドラマ仕立てに綴ったドキュメントであり、肩ひじ張らずにストンと頭と心に地域経営術の極意を授けてくれる。例えば、文中で「世代を超えて集い楽しく交流する“まちの縁側”」のフレーズには、よく見かける補助金でつくられた使われない公園や、総合設計制度でおまけにできた公開空地とは違う、人の溜まり場が大事であることを教示し、「成功事例のうわべだけを真似て、似たような施設をつくっても、当事者の熱い思いが入らなければ、それは単なる箱モノで終わる」と、自身の経験則からの真の言葉が続く。
本書はまちづくりに関わる行政関係者だけではなく、建築家やコンサルタント、商業者にも薦めたい良書である。

●Noryさん
2010年4月。北海道富良野市のまちなかに完成した施設がある。
「フラノマルシェ」というショッピングモールである。
ここではフラノマルシェのオリジナル商品としてスイーツやファストフードも販売されている。
その商品の味といい形といいネーミングといい完成度は実に高い。
都会で開発された尖った商品とは違い、ゆったりとした心地よさが視覚に味覚に伝わってくる。
フラノマルシェの中央に広場があり、子供たちが遊んでいる。
地元の子供だろうか旅行中の子供たちだろうか、
それを囲むように大人たちはあちこちに腰を下ろし、
今買ったばかりの食べ物をホクホクと口に運びながら子供を観て微笑んでいる。
なんとも魅力的なショッピングモールの光景ではないか。

そのフラノマルシェができた経緯が書かれた本がこの「フラノマルシェの奇跡」だ。
ノンフィクション・ドキュメンタリーストーリー。
ストーリーは実に愉快で爽快で、それでいて中身は発想のアイディアソースが満載の知恵袋本だ。

施設設立に奔走する男たちの笑いとペーソス溢れる行動に、作者の文章の巧みさも重なって
椎名誠の「哀愁の町に霧が降るのだ」を彷彿させるスーパー面白ドキュメンタリー本となった。

西本伸顕「富良野の町に人が来るのだ」として小説も書いてもらいたいくらいだ(笑)

「フラノマルシェの奇跡」
富良野の郷土をこよなく愛し開拓精神の血を引き継ぐ男たち。
彼らが次の世代の為に立ち上がる一連の行動。
まるで激動の時代を駆け抜けた幕末維新の志士たちのように感動的である。

●カトエリさん
オープン3年間で200万人を集客した北海道富良野市の複合商業施設「フラノマルシェ」の仕掛け人の1人、
ふらのまちづくり株式会社の西本社長が執筆したノンフィクション。

“人気観光地富良野だから”“「直売所」のようなひきの強い集客コンテンツがあるから”
「フラノマルシェ」の成功を、そんな簡単な理由で片づけてしまってはもったいない!
きちんとしたコンセプトや想いを持って行う「まちづくり」は、いつか必ずよい結果となって表れてくる、
この本を読んで改めてそれを実感しました。

・民主導&官は後方支援
・評論家にならない。自らが動く
・自分の利益ではなく、まちの利益を優先して考える
・コンセプトをしっかりと持ち、決してぶらさない
・広くあまねくではなく、一本釣りでもいいのでコンセプトを理解し、協調性のあるメンバーと一緒に取り組む
などなど、「まちづくり」に必要だと言われてはいるものの、現実はなかなか…ということを
ぜーんぶ実行してしまった人だからこそ、1つ1つの話に説得力があります。

文章自体は「フラノマルシェ」が成功するまでの流れが時系列でわかりやすく説明されており、
一人ツッコミともいえる親父ギャグも随所に散りばめられているので、すらすら読めます。
ここまで赤裸々に書いちゃっていいの!?というぶっちゃけ話もあり…(笑)

読み終わる頃には「フラノマルシェ」に行って西本社長と直接話してみたくなる、
そんな一冊です。

●清水友彦さん
我が家では、年に何度か北海道旅行を楽しんでいるんですが、日程の都合、富良野市に立ち寄る機会がある時は、”フラノマルシェ”を利用しています。この本でも紹介しているように、普通の道の駅とは違い、富良野という町と一体になった憩いのエリアっていう感じのスポットです。この施設のお陰で、年間200万人と言われている観光客の多くがが富良野市内でお買い物をするようになり、周辺の商店も相乗効果で潤うというプラスのバリューチェーンが形成されるようになったとのこと。そんな国内でも類をみない商業施設の計画を、企画段階からがっちり支えたオジサン3人組のリアルなストーリーです。全般的に、ゆるい感じの表現なので、とってもフレンドリーに読み進めることができましたし、何より、こうしたまちづくりの難しさの一旦を理解することもでき、とっても参考になりました。この本では、市民と一体になって進めていった商業施設がテーマなわけですが、かたちを変えれば、様々な事業、あるいは起業のヒントになる内容が満載だと思います。あ、勿論、本当にまちづくりを進めていきたいと考えている関係者の方々にも、身近な参考書になるに違いありません。POOH的には、こうした責任世代のひとりとして、自分も何か後世に残せる取り組みに参加しなくては、と真剣に思った一冊であります。これから、前向きに生きていきたい、と思っている向きに、超オススメの一冊です。いや、本当に感動しました!!

●BOOK北海道
■にぎわい復活へ かいた汗
 3年前のオープンから200万人の入場者を集めた富良野市の「フラノマルシェ」。衰退する市街地の活気を取り戻そうと、新たな複合商業施設作りに奮闘した住民たちの物語である。
 観光都市で知られる富良野も、基幹病院の移転などで中心市街が「存亡の危機」に。そこで立ち上がったのが、後にマルシェ運営会社社長となる著者ら地元の商業・商店関係者たちだった。

 食文化の魅力を生かし、観光客や住民が集い街中回遊の起点となる空間を作り、にぎわいを復活する――をテーマに、基本計画作りから国の事業認定、事業を進める会社設立へと東奔西走する姿が描かれる。
 地方都市の市街地再開発事業などごまんとあるが、富良野が違ったのは、素人である住民が主体となって理想の街づくりを追求した点だ。住民の合意形成に苦労し、役所の前例主義の壁にぶつかりと幾多の困難に直面しながらも、同種事業では全国でまれな成功例と言われる成果を収める。
 軽妙な語り口で「商店街オヤジ」たちの居酒屋談議が街を変えていく経緯がつづられ笑いを誘うが、「評論家になるのではなく自分たちが行動するのだ」というオヤジたちの熱い思いは感動的。街づくりに大切なことを教えてくれる。

●編集担当の岩崎さん
本書の原稿を初めて読み終わった時の読後感はまさに「プロジェクトX」を見終わった時のようでした(頭の中をあのテーマソングが流れていました…)。まちづくりの理論と事例を紹介する他の本とは異なり、本書は「携帯メールの着信音が鳴った。」から始まる、「まちづくりの物語」。『富良野笑市民ライフ』『笑説 これが北海道弁だべさ』という前作を持つ著者のユーモアと文才は本書でもいかんなく発揮されています。
加えて、これだけの成功を収めている「フラノマルシェ」が、著者を含む「まちづくり口角泡飛ばしオヤジたち」の進めるタウンマネジメントの第一歩に過ぎないということに驚かされます。
まちづくりに関わる人、富良野が大好きな人、「責任世代」としてこれから進む道を考えたい人に「おすすめの一冊」です。
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